ukkaを見てアイドルの力を再認識した話。

ukka(うっか)は、スターダストプロモーション所属の女性タレント6人による女性アイドルグループである。2019年11月16日にグループ名を桜エビ〜ず(さくらエビーず)から改名した。姉分の私立恵比寿中学ももいろクローバーZなどのグループと共にSTARDUST PLANET(通称スタプラ)を構成する。
wikipediaより引用)

 
 私がukkaの改名前、桜エビ~ずを認識したのは昨年の6月、私立恵比寿中学主催の音楽フェスでのことだった。
 以前書いたブログの通りにエビ中にハマった私はあれから順調にライブにも足を運ぶようになっていて、この日はエビ中の他にもフジファブリックゲスの極み乙女。など、興味のあるバンドやアーティストが揃っていたのでもちろん行った。横浜・赤レンガ倉庫での野外イベント、天候はいや~な感じの雨だった。
 桜エビ~ずの出番はオープニングアクト、つまり一番はじめで、そのとき私は罪なことに赤レンガのイタリア料理屋でパスタを食べていた。雨だし、長丁場だし、いい具合にお昼時だった。いま考えれば、本当にもったいないことをしているのである。そのときのパスタの味は憶えていないが、屋根付きのテラス席まで薄ら届いていた歌声に「スタダは歌のうまい子がたくさんいるんだなあ」と思った記憶は今でも残っている。
 
 それから約半年後、桜エビ~ずの曲を聴くきっかけが生まれる。それが毎年の年末に発表される、アイドル楽曲大賞の結果だった。Twitterのタイムラインにたまたま流れてきたものを眺めていたときに、目を惹かれたのだ。インディーズ・地方部門で1位を獲得した『それは月曜日の9時のように』というタイトルに。

それは月曜日の9時のように

それは月曜日の9時のように

  • 桜エビ~ず
  • J-Pop
  • ¥255

 えっなにこの曲名。それに東京タワーが輝く夜景を使った、まさに『月9』を連想させるようなジャケット写真。すぐにサブスクでダウンロードし、聴いてみる。
うわっ、これは、名曲だ~~~!!!!!!

ラブストーリーの言うとおり それは月曜日の9時のように 
"ラブストーリーは突然に" ギターのリズムに合わせて始まるよ

 どこか懐かしいJ-POPがブラッシュアップされたようなバックミュージック、ちょうど良い抜け感を含んだキュートでロマンチックな歌詞、それを歌う桜エビ~ずの、なんて心に響く歌声! 良すぎて何度も聴いた。1年近く経ったいまでも、少なくとも2日に3回は聴いている。
 
 月日は経ち、2020年12月16日。秋葉原で行われた『ukka Xmas party 2020』に私は足を運ぶこととなる。これが私の、初めての生ukkaだった。
 名曲と出会って以降、延々リピートはするものの掘り下げるところまでは至っていなかったので、そもそも「気づけばukkaに改名していた」状態だった私は、ukkaになってからの曲を聴いていなかった。聴くきっかけも偶然で、普段聴く曲の幅を広げようとサブスクを使って新規開拓をしているときに気になったSHE IS SUMMERというアーティストに関して調べていたら、ukkaに曲提供をしていることが分かったのだ。ukkaって確か、桜エビ~ずの? 聴いてみよっかな。そういう軽いノリと2タップ程度の作業で曲再生ができるので、本当に音楽のサブスクリプションは良い。そして聴いてみたのが、『恋、いちばんめ』。

ukka / 恋、いちばんめ [Official Music Video]
 
私はこんな名曲を、どうして見逃していたのか――……。

 多幸感溢れるサウンドも、上手いだけではなく切なさや苦しさ、それに押し潰されない恋する気持ちが存分に伝わってくるukkaの歌声も、なにもかもが良かった。いやちょっと、ukka良すぎるな……ようやくそのことに気づき、やっとukka・そして桜エビ~ずの楽曲を漁っていきはじめたのである。そしたら出てくるわ出てくるわ、名曲の数々!
『恋、いちばんめ』の収録曲『ウノ-ウノ』なんてもう、SMAPじゃん。余談ですが私はかつてSMAPのライブに足繫く通っていたスマオタなので、SMAP的楽曲にめっぽう弱い。そういえば『それは月曜日の9時のように』もどこかSMAPを彷彿とさせるところがあった――そこで確認した両曲の制作者は共通で、そのONIGAWARASMAPのJ-POPをもの凄くリスペクトしているのか~~!! と大納得。サビ終わりの「イェイイェー」は絶対に木村拓哉だもんな。イントロの「Are You Ready?」の後ろで聴こえる女性の声の入れ方とかも、オマージュ加減が窺えてすごく好き。

ウノ-ウノ

ウノ-ウノ

  • ukka
  • J-Pop
  • ¥255


ONIGAWARA × 桜エビ〜ず「それは月曜日の9時のように」 @ 新宿LOFT -New Album「octave」(8/21 release)-

ONIGAWARAと一緒に披露した『それ9』、良さが詰まりすぎていてヤバい。

 桜エビ~ず時代の『リンドバーグ』なんてもう、名曲中の名曲。


桜エビ〜ず「リンドバーグ」MV -New Album「octave」(8/21 release)-

 歌詞のほとんどが繰り返しで構成されているのに飽きさせない・どの節にも魅力が感じられるのは、間違いなく彼女たちの歌声に力があるから。エモーショナルな6人の歌声が心に突き刺さり、「リンドバーグ」が示している意味だってなんだかよく分からないのに泣きそうになる。この空が青いのはもしかしたら本当に私のためなのかもしれない、って思える。
 他にも本当に良い曲がいっぱい(他には『おねがいよ』とか『灼熱とアイスクリーム』とかも特に好き)だということを知ったらもう、次は「ライブに行きたい……」となってくる。そこで調べて見つけたのが『「スカパー!みんなのファン祭り#いい沼ハマってんね」キャンペーン』だった。スカパー!契約者のなかから抽選でukkaのライブに招待してくれるというその企画に、私は勇んで応募した。入っててよかったスカパー!プロ野球セット。そうしてなんと当選させて頂き、AKIBAカルチャーズ劇場に足を運ぶことができたのでした。
 
 さて、前置きが長くなりましたがここからが本題。昨今のコロナ禍、あとは野球やら私生活で色々忙しかったのもあり、アイドルのライブを観に行くのは去年の8月末の乃木坂@神宮球場以来。久しぶりの現場、それに100人居ないくらいのキャパ感に若干緊張しつつ着席で開演を待つ。スカパー!組は一番後の入場だったが、たまたまわりと前のほうにするっと座れた。え、ステージ近くない……? この距離でアイドルが見れてしまう……? そんなソワソワ感のなか、聴こえてきたのが開演前に上演中の注意事項を出演者のアイドルが読みあげてくれる通称『影ナレ』。これがまた、かわいくて――……。噛んじゃったり、読み間違えちゃったり、そんな自分に笑っちゃったり。準備不足だ! とかそんな感情は一切湧き起らず、ただただほっこりする癒し。途中から親戚のおばさんくらいの感覚で「がんばって読んでるねえ~」ってニコニコしちゃうような、その空気感が私だけではなく会場全体に漂っていて良かった。そして曲だけを聴いていてメンバーのパーソナリティはまだ掘り下げていなかったので、「一体これを読んでる子は誰なんだろ~?」と思っていると、最後に聴こえてきたのは「桜井美里でした!」の声。み、みっぴ~~~!!(涙)(愛称は頭に入っていた)
 みっぴちゃんが「12月28日をもってukkaを卒業」することは知っていたので、このタイミングですんごくキュートな影ナレを聴いてしまった私はもうどうしたらいいか分からなかった。せめてあの日、エビ中のフェスで桜エビ~ずのステージを見ていたら、絶対すぐにハマってそこから1年半は6人の彼女たちを応援することができたのに……と落ち込んだり、でも今日こうしてみっぴちゃんがこんなにキュートだって知れたというのは、知らないまま終わっていたかもしれない人生よりよっぽど良かったんじゃないかとか。とにかくそんなことを考えていると会場を満たしていたBGMのボリュームがふっと上がり、そして消えた。
 音のなくなった空間に流れてきたovertureも雰囲気良く、静かに登場してくる6人の姿もライトに照らされる前から神々しい。u、ukkaだ……! 暗闇でもどんな表情をしているのかが分かるくらいの距離感に、緊張と高揚。凛とした表情が並ぶなか、茜空ちゃんが笑顔だったのがすごく印象に残っている。
 そうしてはじまった、ukka Xmas Party――本当にもう、すっっっっごく良かった。どのくらいって、翌日にこうして2年ぶりにブログ書きはじめちゃうくらい。ダウンロードしてからリアルに毎日聴いていた曲たちも、聴いたことのなかった曲たちもみんな素晴らしかった。イヤフォンで聴いて、画面越しに見ていた彼女たちが今、目の前で歌って踊っている。音源でもあんなに力があったのに、それを超えてくるパフォーマンスのパワー。ステージから溢れてくる多幸感に涙が出た。アイドルってすごい。キラキラ眩しくて、かわいくて格好良い。声にならない・声にできない声がマスクの外へこぼれだしそうになるのを抑えるのに必死だった。ukkaって凄い。メンバーそれぞれに良さがありながら、ぴたっと調和して1つにもなれる。本当にみんながみんな良かったので、以下に昨日、初見で感じたことメモ。

・水春ちゃん

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 自己紹介のときの「水春こと水春です」がなんか良い(他の子は「"あだ名"こと"フルネーム"です」)。喋っているときのサバサバ感が好き。クラスに居たら絶対「友達になりたい……!」と心のなかで願っちゃう。それで勇気が出ずに話しかけることができなくても、なんでもない感じでフツ~に話しかけてくれそうな良さがある。一番お姉さんの水春ちゃんが飾らない感じなのが、ukkaの調和を生んでいるポイントのひとつなのかなと思ったりもした。

・川瀬あやめちゃん

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 一見めちゃくちゃカースト上位女子っぽい……! という雰囲気なのに、喋るとオモシロ系なのが超良い。曲と曲のあいだの暗転中にメンバーと表情とか口パクでコミュニケーションとりがちだったのも良かった。MC中の自分がマイクを使っていないときに、よく隣のみっぴちゃんのほうを見て何か言ったりしていたので、2人なかよしなのかな~かわいいな~って思ってた。(そしてド新規のくせに切なくなる)

・村星りじゅちゃん

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 お顔が小さくてモデルさんのようだ……! ファッション誌で専属モデルしてほしい、絶対映える。クリスマスプレゼント交換コーナーで、プレゼントを開ける子のマイクを持つ係を自然にやっていたのがすごく良かった(いろいろワタワタしていたから恐らく決まっていなかったと思う)。パフォーマンス中に時折表情がかたくなっていることがあるかな……? と思ったので帰りの電車で調べていたら結構緊張が顔に出るタイプのようで、そうなんだ……! と納得したりそういうところもかわいいなと思ったり、絶対これからどんどん更に成長するタイプの子だ……! と今後が一層楽しみになった。

・茜空ちゃん

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 パフォーマンスからビッシビシにザ・アイドルを感じられるのがめっちゃくちゃ良い! 振りとか角度とか、たくさん研究してるんじゃないかな。アイドルとしてステージに立つことを愛しているのが伝わってきて、すごく目を惹かれた。あとサンタクロースの話のときにサンタ=両親という共通認識で話しだしてから「アッ」と気づいて、子どもたちの夢を壊さない方向に舵を切り直していたところも人間性の良さが出ていて好き。

・桜井美里ちゃん

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 いや~~~~~もうね。途中で「今みっぴちゃんを見てしまうとこんなタイミングでアイドル・みっぴちゃんを好きになりすぎてしまうから、もはやみっぴちゃんのほうを見ないほうが身のためなんじゃないか……」というバカな考えがよぎってしまったんですが、それはみっぴちゃんのアイドル姿がすんごく良かったから。インスタのこのツインテールとか似合いすぎじゃない……? と思いながら投稿文を読んだら、久々のツインテールだったんだね……と、私の知らないいろんなことを考えては、それでもみっぴちゃんをこうして生で見れて本当に良かったと思うのでした。快活に笑うのが本当にかわいい!

・芹澤もあちゃん

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 末っ子だからか、メンバーに敬語混じりなのがめっちゃかわいい! 14歳の等身大のかわいさと大人びた表情を兼ね備えた魅力が強い。それと、もあちゃんの歌声はukkaの曲に凄く良いエッセンスを加えているな~と思った。音源を聴いていていつも「この声がまた良いんだよな~」と思わせてくれていたのはもあちゃんだったのか! とすっきり。あとボディクリームを常に塗ってる14歳って良い意味でヤバい。私が14のときなんかその存在を認識していたかどうかも怪しいのに……そういう面でも今後が楽しみ。綺麗なお姉さんになっていくんだろうな~!

 というわけであっというまの1時間、大満足で家に帰ったのでした。ありがとうukka、ありがとうスカパー!さん。ありがとうスカパー!の企画に応募したとツイートしてくれた人。"いい沼"に完全にハマるきっかけとなりました。
 今回は無料でライブを観覧したわけだけれど、まずは28日、みっぴちゃんの卒業公演を有料配信で絶対に見る。それから来年、5人になったukkaも変わらず応援していきたい。変わらずというか、ここからが私のukka推し生活のスタートだから、後悔のないように推して、応援していきたいなと思いました。それとやっぱり現場は良いな。直接パフォーマンスを見られるというのは、何にも代えがたいものですね。今後どうなっていくか分からないけれど、すこしずつでも気軽にライブに足を運べる日常に戻っていったらいいなあ。